不況のもたらす弊害とは

投稿者:木村 裕紀

2010/06/17 15:33

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こんにちは

 

今回は明るいテーマではないですが、裏側にある明るい面を考えるようなコラムにします。

 

リーマンショック以降に襲った急激な景気後退の局面の最中、当社はベンチャー企業としてのひとつのターニングポイントの30億200人という時期にさしかかっておりました。

 

当社の内部環境だけでなく、外部環境のお客様、お取引先の内部、外部環境も急激に変化し、直近の1年半ほどは、次々に乗り越えなくてはならない経営課題がスピーディに振りかかり、課題の先の成長をイメージしながら常に前向きに対処して参りました。

通常時の数倍の単位、数倍のスピードで問題、課題のラッシュが起こるイメージです。

 

このような時だからこそ、原理原則、本質を考え、自社の理念、社会的存在意義、なぜビジョンを達成したいのか、などを深く考え、会社を筋肉質にするには良い時期だと前向きに考えて対処を続けていました。

そんな時期に松下幸之助氏、稲森和夫氏などの名経営者の書物などはすごく考え方の勉強になると思い多数読破しました。

その中で新将命さんの「経営の教科書」という本も非常に勉強になったので、直接お顔を拝見したいと思い、著者のセミナーに参加して参りました。

 

 

セミナー後に新さんにお声掛けして、書籍にサインを頂戴しました。

その時に新さんが書いてくれた言葉

 

「雨の夜でも天には星」


にいたく感銘を受けました。

経済学者ではなく、経営者として多くのグローバル企業の社長経験のある方の含蓄のあるシンプルなお言葉とその言葉にある厳しさ、優しさを感じました。

 

 

話題は変わりますが、14日にFIFAランキング45位の日本がFIFAランク19位のカメルーンに勝利し、日本のメディアが久々に明るい話題に包まれました。

日本経済を考えてみると現在世界2位 http://ecodb.net/ranking/imf_ngdpd.html

FIFAランクとはだいぶ違っていますね。

2010年には中国に抜かれてしまいますが、人口の規模、経済の成熟度が全く違います。

抜かれても3位ですしね。

 

昨日社内の営業スタッフ向けに社長塾という研修をやっていてある質問をしました。

「最近営業先の経営者に、自社のビジョンや夢を1時間くらい一方的に熱く語られたことありますか?」

本社営業スタッフ40名程が参加していたかと思いますが、1人も挙手がない。

新卒や中途の最終面接でもいつも質問します。

「あなたの夢は?なんですか?」

もちろん大きなビジョンを語ってくれる方もおりますが、多くの学生の答えは極めて現実的なキャリア設計の話。

 

不況の弊害は国家や法人や個人という付加価値を生みだす源泉の、光(夢、ビジョン、目的、目標)を知らず知らず静かなうちに奪ってしまうことにあるのかもしれません。

 

 

「雨の夜でも天には星」

こんな考えで日本人が力強く生きる社会になれば、まだまだ底力、国力、企業価値は充分に成長の余地ありだと思います。

 

多くの上場企業の決算も好転して参りましたし、このような時代の明日を力強く切り開いていきたいですね!

 

平成22年6月17日  木村 裕紀