“コミュニケーション”と”人間関係”は違う?遠距離恋愛にも似た落とし穴!

投稿者:吉田 亮

2009/03/25 16:05

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『マネジメントの基本はコミュニケーションにある、とは言いますが。。。』

先日、CMS商材やディレクションに関しての共有のために福岡に出張してきました。

福岡は初めてだったのですが、食べ物がやたらと美味しいことにいたく感動しました。特に塚本課長オススメの「モツ」「とんこつラーメン」は絶品で。。。。などという個人的な感想は置いておいて、

まず、

文化が違う。

ことに素直に驚きました。

それは地域的な問題ではなく、オフィス内に独自のエッセンスが効いていて、そこはかとなく全体的な流れが違う、といった感じでした。

勿論、顧客層も違えば、市況も違い、それに合わせて組織は動くので、そんなことは当たり前なのですが、その源泉を探ると、単純にそれは、

自分のイメージとの相違

であることに気付きました。

私は、CMS商材をメインで扱っている身のため、各支店からも良く相談を受けます。

システム関係は、認識を間違えるとリスクが高く、結果、クライアントに迷惑をかけてしまうこともあるので、厳しく取り締まっていると言っても過言ではありません。

特に福岡は近年CMSニーズが高く、相談の回数も多かったので、軸ぶれだけはしないよう、本社のチーム全体でサポートに入っていたため、福岡からの報告を受け、ヒアリングをかけ、重要ポイントを伝え、現状から何を動かせばどうなるのか、何をどうすればどう行けるのかなど、電話とメールで、ではありますが、それなりに「コミュニケーション」はとっているつもりでした。ですので、福岡のディレクターの動きは把握しているつもりでした。

しかしそれは、直接福岡オフィスに行った段階で、曇りガラスのコミュニケーションに過ぎないと感じました。

ぼんやりとしか見えず、しかも壊れやすい。。。

例えば、同じ「わからない」でも、電話越しの「わからない」と、目の前で言われる「わからない」は、確実に捉え方が変わるのです。

ここで問題なのは、伝達ツールが「電話」と「メール」だったことではありません。

一番問題だったのは、相手のことをイメージしているつもりでイメージできていなかったことです。

相手の仕事ぶりや姿勢、動きを近くで見て、聞いていると、相手が持つ感覚、ポリシー、反応力、理解力、回転力などは、ある程度の見当がつきます。その見当がついていると、「ある質問」に対しても、どのあたりがわかっていないのかが、大体予測できます。説明ポイントが一気に絞れるのです。

しかし相手が偶像に過ぎないと、「ある質問」に対して、全部答えなければなりません。何故なら、それが「質問」に対する「解答」だからです。実際に伝わっているのかどうかも、いまひとつ不明です。レスポンスに対する推測がまったくできないからです。

何という無駄な時間を過ごしていたのかと、猛省仕切りの福岡帰りの飛行機の中でした。

これは一歩間違えれば、組織が大きくなるにつれて、徐々に徐々に軸ブレしていく原因になりえるな、と危機も感じました。

勿論、当社は総会時に社員全員が集まりますので、福岡のディレクターと会ったことがない、訳ではありません。しかしそれは、顔がわかる、くらいで、相手の内訳を推測するには、遠く及ばぬレベルでした。

優秀なディレクターの揃っている福岡だったので、そこに自分が気付いていなくても仕事はこなしていましたが、ここに無駄と非効率があったことは否めません。

コミュニケーション。

簡単な単語ですが、実に深い。

それは相手のことを推測可能な程度に「イメージ」できる人間関係が前提されます。

相手のことをイメージできるようになるには、最低でも1時間くらいは、同じ場所で同じ時間を過ごす必要があるのではないかと思います。最低でも、です。

そしてこれは、定期的に行わなければなりません。

視えないモノ、を信じるのは難しい作業です。

別に体験をした訳ではないので一概には言えませんが、遠距離恋愛が終わりを告げるときは、相手のことが推測できなくなったとき、だと思います。

そんな懐メロがあったと思いますが、直接会う、のは非常に大事な儀礼なのだと思います。

現場主義のディレクターとして、私が常に思うことは、「クライアントとまったく会わずにサイトが作れるはずがない」ということですが。。。。書いている途中で、渋沢先生のあの言葉を思い出しました。

信用は実に資本であって、商売繁盛の根底である。』

これは社内にも言えるのだと、改めて渋沢先生の懐の深さを感じにはいられません。

そう言えば、福岡空港では、ベッタベタで申し訳ありませんが、辛口の明太子と、メンバーへのお土産(全部、明太子的なもの)を買いました。

ただこれには理由があって、時間もあまりなく、メンバーへのお土産は直感でしたが、生モノは保管が面倒なので別にいいか、くらいに考えていたのですが、ある店舗のおばちゃんが、甘口明太子と昆布だし明太子と辛口明太子を試食させてくれた上で、「ちゃんと冷却材で挟めば、家に帰るまでは大丈夫だよ」と後押し。

特に質問をした訳でもないのですが、おそらく、長年の経験と、そのときの姿形から、自分が何を望んでいるのか、推測をしたのでしょう。

試食かつ比較販売に加えフォローアップまで。相手を信用させるに十分だと、そんなことも学びまし