共感型採用のためのキャリア採用向け特設サイト開設 ~広告の質とマッチング、コミュニケーションデザインについて~
投稿者:小川 悟
2009/06/14 16:55
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君が人を好きになった時に取るべき最善の方法は、その人のことをきちんと知ろうと目を凝らし、耳をすますことだ。そうすると、君はその人が自分の思っていたよりも単純ではないことに気づく。極端なことを言えば、君はその人のことを実は何も知っていなかったのを思い知る。
/『明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法』(佐藤 尚之著)
先日、当社の自社採用サイトに新たなコンテンツが加わりました。
■リクルートフリーセル|キャリア採用
cf.ニュースリリース|当社キャリア採用のための特設コンテンツを開設しました
http://www.freesale.co.jp/news/release/new05.html
本件については、既に当社代表の木村がコラムに書いていますのでそちらもご参照下さい。
今期に入り、3本部体制になって早くも四半期が過ぎようとしています。来月4日には社員総会があるので、各部課では社員総会の場で発表するための、今期に入る前くらいから思案し文書化していたゴールビジョンと課題項目の調整に入っている時期です。私はCS本部を見る立場としての見地からこのコンテンツのご紹介をしたいと思います。
通常の中途採用であれば、いかに高額とはいえいわゆる求人サイトへの出稿を行うのが最もコストパフォーマンスが高いと思いますが、キャリア採用となると実際には難しいものだと経験上感じました。当社会長が従前より「仕事は誰とやるかが大切」と申しており、人物重視の採用を心掛けてきてはいました。しかし、いざ求人サイトの代理店の方の取材に対し勇み足で返答していると、一見して超優良企業のような原稿が上がってきて、それなりの方の応募はあるのですが、よくよく考えてみると当社側と求職者側とですれ違いが起こるというケースも少なくありません。これは、Webサイトでも看板、チラシでも、その他広告媒体への出稿などでも往々にして起こり得る、俗に「ミスマッチ」と呼ばれるケースです。
キャリア採用であれば前職までの経験を活かした幹部候補の募集ですから、ミスマッチがあっては採用企業側も求職者側もお互いダメージが大きいわけですから、アウトプットの情報についてはあらゆる側面で留意したいと考ながら、このコンテンツの制作を手伝いました。私はCS本部のページに書かれている内容の一部を担当しましたが、曲解や背伸びもほとんどなく等身大のCS本部の現状と、求める人物像を描き切れたのではないかと感じています。
CS本部では、Webマーケティング部と制作部とで募集を行っていますが、前者は主にフロント部門でありお客様と直接折衝の仕事が多いですが、制作部は社内で指示を受けての制作が多いため、社内営業やWebディレクターを「見なし顧客」と見立て満足度を得るために顧客理解や技術研鑽に日々励んでもらっています。両部門で求める人物像に共通して挙げているビジネス基本スキル(または、コンピテンシー)が、「コミュニケーション能力」「プロジェクト管理能力」「問題解決能力」 となっており、その他具体的に列挙しています。中期経営ビジョンに掲げている「中小・ベンチャー企業向けWebコンサルティングNo.1企業」を目指して、CS本部で求めたいのはお客様のビジネスを理解できる能力です。都度、自分の立ち位置や視点を変え、お客様の立場に立って物事を考えるというのは、一見簡単なようでいて割と難しいことのように思います。
企業側を買い手とすると転職活動における自分の売り込みも、この手の能力で言い換えることができるかもしれませんね。面接ではお互い見詰め合って話をしているわけですが、実際に企業側が採用したい人物というのは、この先未来を見ている視点が同じかどうかという部分であって、スポット的な現時点での相性だけで判断できるものではないですよね。そういった採用方法を「共感型採用」(共感採用、理念共感型採用)とも呼んでいるところもあると思います。
ここで面白いと感じた事例を挙げてみます。『コミュニケーションをデザインするための本』(岸 勇希著)という本に、「電通 100色の名刺」という項があります。
この100色ある名刺が優れたコミュニケーション・デザインだと思う最大の理由は、名刺が使われる瞬間、つまり初めて会う人との挨拶の場で最大の効果を発揮するからです。(中略)
名刺交換という機会を、単に会社や個人の情報交換で終わらせるのではなく、そこにいる”個人”や”電通”という存在を先方から”気にしてもらう”というきっかけづくりをこの名刺は担っているのです。
/『コミュニケーションをデザインするための本』(岸 勇希著)
※名刺で言えば、当社の名刺の裏面には、企業理念や中期経営ビジョン、行動指針が一覧で印字されています。
電通の場合は、名刺交換の場でさえも一つのメディアであると捉えているわけですね。通常の商取引において基本的には一度しか機会のない貴重な一瞬間に、どのようなインタラクティブなコミュニケーションが図れるかはとても重要なことだと思います。私たちの自社採用コンテンツも、自社や自社員の成長に合わせてアウトプットの色を変えてコミュニケーションを図ろうとしてゆくことと思いますが、応募を検討頂いている方は是非宜しくお願いします。
また、最後になりますが、企業のオフィシャルサイトでも、商品ブランディング用のサイトでも、採用サイトであっても、見込んでいる層とのコミュニケーションを図りたいと考えている中小・ベンチャー企業の経営者の皆様、是非当社までご相談下さい。