スマートフォン向けのWebアプリ
投稿者:制作部
2010/09/02 13:51
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iPhoneやiPadでしか使えないアプリを開発してしまったら、他のスマートフォンはどうなるでしょうか。
他のスマートフォンに対応したアプリを別途開発するか、もしくは切り捨てるしかないでしょう。
利用者をターゲッティングするのは当然なのですが、開発する側としてはなるべく多くのユーザーの手に取ってほしいという気持ちもあります。
利用範囲を狭める事で開発コストは抑えられ開発自体も楽ですが、これでは汎用的とは言えません。
逆に汎用的に開発すると、細かな部分で思い通りの機能を利用する事ができず開発コストがかさみます。
このバランスを考え、どこに重きを置くかが、利用者に満足していただけるか否かのポイントだと思います。
ただ、汎用的にするのであれば、通常のWebサイトの画面サイズ、各種パーツをスマートフォン向けに最適化したデザインをすればいいのですが、スマートフォン特有のフリップ・2本指タップ・回転などを駆使した構造にしようとおもうと敷居はあがります。
それぞれのスマートフォン用の開発言語では専用の関数が用意されているので、当然のことながら開発はスムーズに進むでしょう。
事業として取り組む上で言語を習得するのはやぶさかではありませんが、スポット開発で言語習得するのは割に合わないというのも事実。
しかし、慣れ親しんだWebアプリで実現するためには、それなりに遠回りする必要があります。
近道する方法もあります。
有名なプラグインであるSenchaTouchやjQTouchを利用する事で、その敷居はグッと下がります。
今回、サンプルのサンプル作りにiui.jsを使っていた手前、jQTouchの方が抵抗が少なかったので、サンプルをこちらで作成する事にしました。
一通り使ってみて、開発のポイントは……
1 全てのコンテンツは1ファイルにまとめる(実質、index.htmlのみ)
2 1から、ファイル分割しなくていいサイト設計にする必要がある。
3 もともと用意されているthamesのCSSは少しカスタムした方が使いやすい
4 ボタン等で用意されている素材は、色違いを追加しておいた方がよい
こんなところでしょうか
1と2が重要です。必須といってもいいでしょう。
通信速度において、3G回線の場合だとファイルをまたがる処理に時間を要します。
「ほんの数秒」
と侮ってはいけません。
以外とイライラするものです。
全て1ファイルで完結させられれば、初期読み込み後は、非常に快適な環境で利用が可能で、その読み込みもノンストレスにするための仕掛けは用意されていました。
画像が多い場合は、プリロード(事前読み込み)を行い、裏側でロードさせつつページ閲覧が可能です。
もう少し、気を利かすのであれば初めの読み込み時にロードアニメーションを作りこんでおけばいいかもしれません。
demoソースも豊富に用意されているので、新しいことはほとんど覚えなくていいのでiPhone用のサイト作りを考えている方はご参考にいただければ幸いです。
全体のソースが完成したところで、気が付くのがどのセクションも同じパターンだということです。
これってつまり、やろうと思えばページ構築自体をシステム化できるということです。
ページ名・ID・概要・画像とサイトマップを登録できる管理画面を用意すれば立派なCMSです(ざっくりすぎますが……)
世の中でこれで費用をいただけいる企業様のケースですと、PC用のサイトを自動でスマートフォン用に変換するツールとか、MTだとモバイル用に自動変換するプラグインもあります。
このように新しい技術を考え出すよりも、既出の技術を組み合わせて、新しい価値を生み出す方がよっぽど生産的だと思います。
技術者としてどうなのそれ?と指摘を受けそうですが、個人的には定義の問題だと思っています。組み合わすのも知識・センス・経験が必要です。
著作権侵害は問題外ですが、今までも技術を公開してきたことで、インターネットは高速で進化を遂げてきていると思います。
インターネットの世界では、どんなハードもソフトも、数年経てばレガシーだとされる世界。
だからこそ、表面的な技術に対して対価を得るのではなく、技術を価値に変え結果を出す事で対価を得るのが技術者の命題なんだと個人的には思います。
とはいいつつも、技術力ってそれだけでも価値なんですけどね(笑)
【編集担当:紀井】