メールマーケティング成功の鍵|無駄なメール配信をやめるために正しい「KPI」の設定を
投稿者:コンテンツ編集課
2009/03/23 08:50
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【メールマーケティングにおける必須検討ポイント】
(1)コミュニケーション戦略の立案
(2)評価指標の明確化と重要度の設定
(3)効率的なオペレーションフローの確立
(4)最適なコンテンツの企画・制作、ライティング表現
(5)最適解を発見するための分析と改善
メールマーケティングに限らず、マーケティングにおけるの最終目的は、多くの場合「ROI」「売上」「利益」などの獲得であり、最終的な成果指標はコンバージョン数や販売数、顧客獲得数などになるかと思います。前回は、この最終目的を達成するための第一ステップについてお話しましたが、今回はマーケティングによって成果を得るために重要な先行指標について見ていきたいと思います。
「配信してから2、3時間という早さで反応が得られる!」
「1週間程度の集計で今回のメール配信の成果が分かる!」
メールマーケティングの経験がある方は、上記のような感動を覚えたことがあるのではないでしょうか? この「即応性」は、Webマーケティングにおいて、大きなアドバンテージになります。
最終的な成果を得られるかどうかは別として、短期間であらゆる先行指標を計測できるのがメールマーケティングの素晴らしいところであり、正しい成果指標のもと、スプリットラン(分割掲載テスト)を繰り返し実施することで、最適解を発見することができるのです。特にご自身でWebサイトをお持ちで、思うようにマーケティングデータが収集できないという方は実施してみる価値があると思います。
DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)
http://cms/cs/write04.html
とは言え、既にメルマガ配信などを実施している方の成功例はごく一部に限られます。多くの方はメールコンテンツの作成が想像以上の重労働であることに加え、効果自体が不明確であるとの理由から挫折します。マーケティング施策へのモチベーションが低下してしまうのです。前者はともかくとして、挫折してしまう多くの理由は、成果指標を見誤り、具体的な施策が打てずに諦めてしまうことにあります。
では、どういった成果指標を重要視すればいいのでしょうか? いわゆる「KPI」-Key Performance Indicator(s)の設定によって、見えるものが変わってきます。
配信形態にもよるので一概には言えませんが、購読者数の推移ばかりに目が行ったり、また開封率やクリック率といった「対配信数」となる変数によってコンテンツを評価してまったりするケースがあります。
実は上記の指標は、可能な限り計測する必要がありますが、時と場合や評価する対象(見出し、対象者、コンテンツ内容など)によって重要度が変動するのです。
■開封(HTMLメールの場合)
開封の有無は、最終的な成果から、もっとも遠い指標だと言えますが、対配信数で割り出す「開封率」よりも絶対的な指標である「開封数」をマークしておくことが重要です。というのもの、配信数が多ければ多いほど、反応が見えない、いわゆる「サイレント読者」が増えるからです。
つまり読者が増えるほど開封率は下がるようにできているので、開封率で一喜一憂する必要はありません。むしろ絶対指標である「開封数」の推移に目を凝らして、サイレンと読者数を読みきれるかどうかが、マーケティングのコツとなります。
「開封率」があまりにも悪い場合は、データベースそのものの精度が悪いことを意味します。つまり商品や企業にまったく興味を抱いていない読者を多く含むデータベースということです。
■クリック
クリック率は、「Webサイトへどのくらい誘導したか」という指標ですが、先に述べた開封率と密接に関係するので、あてになりません。「開封されたメールの中でどのくらい誘導できたか」という指標こそ重要になります。つまり「クリック数÷開封数」で出てくる数字や、実際に誘導できた数である「クリック数」そのものに注視するようにします。
ちなみに「クリック数÷開封数」は実際に読んでくれた人をどれだけ誘導できたかという確率ですので、コンテンツの面白さを推し量ることができます。この数字が悪い場合、コンテンツに興味を抱いてくれなかった、あるいはリンクテキストの位置や精度が悪かったことが考えられます。
“読み手の反応”をあらゆる指標から常にマークする、ということが、メールマーケティングの成功の秘訣。他のWebマーケティング手法に比べて、圧倒的に反応を得られるまでの時間が短く、マーケティングデータを短期間で収集できるというメリットを最大限に活かせれば、これほど有用なマーケティング手法は他にないでしょう。特に中小・ベンチャー企業にとっては、費用対効果に優れ、メディア補完に最適なメールマーケティングは最大の武器になり得るはずです。
【編集担当:松岡】