消費者心理はこう掴め!ペルソナデザインを使ったWebライティング手法

投稿者:コンテンツ編集課

2013/04/05 10:24

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消費者心理を捉えよう!

これは、Webライティングの現場に限らず、物づくりの現場ならどこでも呪文のように唱えられているスローガンです。しかし、なかなかこれ、ひと筋縄ではいきません。特に、「自分が消費者になり得ない商品」の開発・宣伝に関わる方は、消費者心理に接近できずにお悩みの方も多いと思います。

私は毎日、Webサイトの原稿を書いているのですが、制作中、「もしかして、消費者心理を捉え違えているんじゃないか・・・」と不安になることがあります。BtoBのニッチな商材や、身近にはない特殊な製品の特長を伝えなければならないWebライティング担当者も、同じような不安を抱えていらっしゃるのではないでしょうか。

ペルソナデザインの落とし穴とは?

消費者心理を把握するために、よく用いられるマーケティング手法が「ペルソナデザイン」です。ペルソナとは、商品やサービスのもっとも象徴的な消費者モデルのこと。そして、その消費者モデルをつくるのがペルソナデザインです。

Webサイト制作の現場でも一般化しつつあるペルソナデザインですが、これがまったく奏効しないケースも少なくありません。その理由は、人の「無意識」に目が向けられていないからです。

ハーバード大学経営大学院名誉教授、ジェラルド・ザルトマン著『心脳マーケティング』では、「人間の脳は5%の意識的活動と95%の無意識的活動に分かれており、消費行動は無意識の領域に操られている」とされています。にもかかわらず、多くのペルソナデザインは、わずか5%の意識の部分のみをすくって終わってしまっているのです。

悩んだら「欲」にフォーカスせよ!

ここまでをまとめると、「消費者心理を知りたいなら無意識に目を向ければいい」ということになりますが、まったくピンとこないと思います。そこでお勧めしたいのが、人の「欲」にフォーカスする手法。欲を分析していくと、深層心理の輪郭がはっきりしてきます。Webライティングにおいても、コンテンツの内容やコピー、文章の方向性が決まりやすくなりますので、私は迷ったときに実践するようにしています。

ひとつ、分かりやすい例を挙げてみましょう。

【例】人々はなぜ、スタバに行くのか?

喉が渇いた!

飲水欲・・・視床下部の浸透圧センサーが血清の濃度上昇を感知すると、口渇感を覚えて飲水行動を促すそうです。

■おいしいコーヒーが飲みたい!

食欲・・・おいしいものを食べたい・飲みたい、色んなものを食べたい、腹いっぱい食べたいとか、そんな欲求です。

■おしゃれな雰囲気を味わいたい!

おしゃれ欲・・・適当に名付けました。

■友達とおしゃべりしたい!

親和の欲・・・他人と仲良くなりたいという欲求です。

■トイレを借りたい!

排泄欲・・・大腸や膀胱からの情報により、排便・排尿したいという欲求が生じるのは、みなさんご存知のとおり。

■かわいい店員さんに会いたい!

色欲・・・あの子が好きとか、異性の関心を惹きたいとか、出会いが欲しいとか、それ系の欲求です。

■一度も行ったことがないことをバカにされている!

劣等感回避の欲・・・屈辱・嘲笑・非難を回避する欲求です。

■お金もあるし今さら●●●なんて行けない!

保身欲・・・社会的な評判・自尊心を維持する欲求です。

■売っているタンブラーが欲しい!

物欲(財欲)・・・お金が欲しいとか、高級バッグが欲しいとかいう欲求です。

■週に3回は行くと決めている!

達成欲・・・目標に向かってがんばりましょう。

■人がたくさんいるから私も行きたい!

模倣欲・・・他人の行動やあり方を真似する欲求です。

とまあ、なかには無理やり挙げたものもありますが、実に様々な欲を抽出できます。消費者の欲を細かく分類していけば、ペルソナデザインの精度は上がってきます。欲をヒントに無意識を解き明かし、ペルソナに反映してはじめてペルソナマーケティングは実を結ぶと言えるでしょう。

まとめ

極論を言ってしまえば、実際に自分が消費者として興味を持って購買した経験のある商材でなければ、消費者心理は分かりません。くれぐれも、即席のペルソナで「あー、分かる分かる。そういう人ね」と、知ったつもりになってはいけないなと思います。

もっと言ってしまえば、自分の無意識を意識できない人にペルソナデザインはできないのかもしれません。そう考えたら、急に心配になってきました・・・私は今なぜ今、このコラムを書いているのか? 無意識のうちにどんな欲に動かされているのか・・・

解明欲・・・事柄を解釈・説明・講釈する欲求。

こういう欲があるようですね。

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【編集担当:星野】

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