リードナーチャリングで見込顧客を受注に繋げる
投稿者:Webマーケティング部
2013/05/07 18:17
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リードナーチャリングとは・・・
Webサイト訪問、名刺交換、セミナー参加など、モチベーションの異なる見込顧客をセグメントで分け、それぞれを段階的にアプローチして受注に繋げていくWebマーケティング戦略手法の一つ。「顧客育成型Webマーケティング戦略」とも個人的には呼んでいます。
特にBtoB向けサービスなど、初回アプローチから受注までの期間が数カ月から数年など比較的長いもので効果を発揮します。
中小企業様と多くお付き合いしている弊社において、昨今特にニーズが増えてきているのが、リードナーチャリング、すなわち顧客育成型Webマーケティング戦略です。
リードナーチャリングが注目されている背景
中小企業様向けのWebマーケティングの戦略は様々ありますが、これまではSEOやリスティング広告などを使ってホームページへ集客し、お問い合わせに繋げるという「新規開拓型Webマーケティング戦略」が一般的でした。
しかし、昨今においては、ほとんどの業界においてWebの集客戦略を練って対策されたホームページが増えてきたため、よほどコストをかけない限り、ユーザーから見ると似たり寄ったりなホームページと見られてしまいます。
そこで、一度接触した見込顧客にこちらからアプローチをかけ、受注に繋げていくWebマーケティング手法が中小企業様のWebビジネスでも注目され始めています。
リードナーチャリングで使用するツール
リードナーチャリング戦略において、最も代表的なツールとして以下の3点セットを紹介します。
- ホームページ、Webサイト
- CRMシステム(カスタム・リレーションシップ・マネージメント)
- ステップメール、ターゲティングメール
ホームページ、Webサイト
インターネット上の店舗に該当するものです。SEOやリスティング広告、名刺やチラシなどから新規顧客を集客する先として使います。
CRMシステム(カスタム・リレーションシップ・マネージメント)
CRMシステムとは、顧客関係を構築する際に顧客のモチベーションを管理し、セグメント分けするためのツールです。
ステップメール、ターゲティングメール
ステップメールとは、お問い合わせや資料請求などで登録してもらった見込顧客に対して、予め設定しておいたシナリオに沿って段階的にメールを配信し、モチベーションアップを行うためのツールです。
ターゲティングメールとは、CRMシステムで管理している見込顧客に対して、年齢、性別、誕生月などのセグメントに分けたり、セミナー受講済み、訪問済みなど営業ステータスに分けてメール配信するためのツールです。
リードナーチャリングの手法とポイント
リードナーチャリング戦略の手法とポイントを紹介します。
- ユーザーをセグメント分けする
- 段階に合わせたWeb戦略を練る
- ユーザーシナリオに落とす
その1.ユーザーをセグメント分けする
見込顧客のモチベーションによって、アプローチ方法は異なりますので、3つから5つほどのセグメントに分けて整理しましょう。
以下の例では、「ブランドユーザー」、「検討中ユーザー」、「お悩みユーザー」の3つに分けました。
ブランドユーザー:御社や御社サービスに興味があるユーザー。御社の特長をわかりやすく見せれば容易に受注に繋げることが可能。
検討中ユーザー:御社のことを知らないが、強いニーズを持っているユーザー。御社のUSPを伝えることで受注に繋げることが可能。
お悩みユーザー:悩みを抱えており、その解決方法が見えていないユーザー。お悩みの解決策を提示し、育成していけば受注に繋げることが可能。
その2.段階に合わせたWeb戦略を練る
御社ホームページを軸としたWebマーケティング戦略を練りましょう。そして、各戦略に合わせて最も適しているツールをピックアップします。
以下の例では、AIDMAモデルをベースにStep1、Step3、LastStepの3つに分けた戦略を考えました。
Step1.新規ユーザーを「欲求」に繋げる:いきなりゴールに導くのではなく、ハードルの低い中間ゴールに導くことを目的とします。
Step2.リピーターを追撃し「行動」に繋げる:見込顧客の追撃は唯一のPULL型ツールであるメールが効果的です。ステップメールで徐々にモチベーションアップし、Step1よりもうひとつハードルを上げた行動レベルの中間ゴールに導くことを目的とします。
LastStep.「ゴール」へ最後のひと押し!:見込顧客のモチベーションも高まり、受注まであとひと押しのアクションをすることで、ゴールに導くことを目的とします。
その3.ユーザーシナリオに落とす
Webマーケティング戦略に合わせたユーザーシナリオをできる限り具体的に練りましょう。Web手法だけに拘らず、セミナー開催や訪問営業などリアルな営業手法と連動したシナリオがポイントとなります。
以下の例では、Step1、Step3、LastStepの3つに分けたユーザーシナリオを考えました。
Step1:新規ユーザーを訴求コンテンツでモチベーションアップさせ、「資料請求」に導く。
Step2:リピーターをメールマーケティング手法と訴求コンテンツでモチベーションアップさせ、「セミナー予約」に導く。
LastStep:セミナー受講済みユーザーを商談、メールマーケティング手法によってモチベーションアップさせ、「受注」に導く。
以上、「Webを使って見込顧客をどのように受注に繋げればいいのか?」を真剣に悩まれている中小企業様の参考になれば幸いです。
【編集担当:篠原】