ガラケー vs スマートフォン勝敗は・・・

投稿者:制作部

2010/08/28 11:42

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昨日夜の日経新聞(電子版)にこんな記事がありました。

スマートフォンで「iモードメール」 ドコモが9月開始 
ソフトバンクも10月に携帯メール

2010/8/27 19:48

 ソフトバンクも米グーグルの携帯電話向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマートフォン向けに同社独自の「S!メール」を使えるソフトを10月上旬に提供すると発表した。コンテンツの料金回収代行には対応しない。KDDI(au)は24日から同社アンドロイド端末「IS01」向けに同様なサービスを提供済み。

 NTTドコモとソフトバンクモバイルは27日、「iモードメール」など各社独自のメールを高機能携帯電話(スマートフォン)でも使えるサービスを始めると発表した。スマートフォンはパソコンと同様な使い勝手を提供するが、従来の携帯電話のメールアドレスを引き継げない点が普及の妨げとなっていた。

 ドコモが9月1日に始める「spモード」では、携帯電話と同じ「@docomo.ne.jp」のメールアドレスを使える。コンテンツの料金回収代行も提供し、月額最大1万円を上限にソフトなどの購入代金を毎月の通話料などと一緒に支払える。

http://p.tl/Onek

 

来年4月以降に予定されている、「SIMロック解除」の流れも含めて考察すると、既にキャリア間で端末の機能や性能を競い合っても仕方が無いと言うことですね。でも、今回のニュースではアンドロイド携帯に限定しての話ですので、引続きiPhoneは端末そのものが特徴と言う事になりそうです。

スマートフォン向けOSといえば、

 Appleの提供する「iPhone OS」

 Googleの提供する「Android OS」

が国内では熱いバトルを繰り広げていますが、世界規模で見ると、上記OSの他に、

 Research In Motion(RIM)の提供する「BlackBerry」

 Microsoftの提供する「Windows Mobile」

他にも、Palm、Linux、Symbian、などもあります。

 

かなり昔の話になりますが、シャープのZaurusを持っているビジネスマンは何故か「デキル」イメージがありましたし、その頃PalmとPDA合戦していた事を思い出します。いわば、携帯端末のハシリですよね。Palmで言えば、

 アメリカのドラマシリーズ 「24」 の”SEASON 1″

で、ジャック・バウアーがVisorを使っていたりするほど、世の中に携帯端末を普及する為に一役買ったのですが、現在のシェアは4%ほどしか有りません。。。

 

その後、携帯電話が爆発的に普及した後、世界的に

 「スマートフォン」

の名広めた「BlackBerry」が登場して、ようやく世界規模で携帯端末と携帯電話の融合が始まってきた訳ですよね。

この頃は、「BlackBerry」の対抗馬として「Windows Mobile」があって、熱い戦いを繰り広げていましたが、どちらかと言うとオフィスユース色が強い為、浸透する人には浸透し、世界規模では、「BlackBerry」に軍配が上がった形になりました。

ちなみに、現在のスマートフォン向けOSのシェア1位は相変わらずRIMの「BlackBerry」なんだそうです。

 

全体の構成比は以下の図の通りです。

 

smartphonemarketshare_460x464.jpg

 

※上記グラフNielsenの調査結果、ソースは、http://p.tl/EaDN

まだまだ、Google「Android OS」のシェアは低く、「iPhone OS」の1/3程度のシェアしかありません。。。先ほどのメールアドレスの対応等を考えると、Appleとしてはわざわざ日本市場だけのために対応をする必要がないのかも知れませんね。

 

日本の携帯電話市場は、iモードの登場以来独自の発展を遂げてきているので、

「ガラパゴス化ケータイ」や「ガラケー」

などと呼ばれていますよね。

 

その様な独自の市場にも、スマートフォンの波が押し寄せてきているので、市場関係者は各社iPhoneアプリを作ってみたり、コンテンツもスマートフォン対応を急いで見たりしていますよね。

 

でも、日本のガラケーもまだまだ根強い人気があります。

平成22年7月6日、総務省発表の

  「モバイルコンテンツの産業構造実態に関する調査結果

では、以下の記載があります。

 

1.調査結果

・2009年のモバイルビジネス市場は15,206億円。前年比1,682億円(12%)増加。 

・うち、モバイ ルコンテンツ市場は5,525億円で前年比690億円(14%)増加。 
モバイルコ マース市場は9,681億円で前年比992億円(前年比11%)増加となった。 

・携帯インターネット利用人口が伸びる中(8,010万人。前年比6.7%増。総務省「平成21年通信利用動向調査」)、市場は順調に拡大。特にコマース市場の伸びが顕著。

 

モバイル市場は引続き成長を続けていますが、注目したいのはその内訳です。

ここで言う「モバイルコンテンツ市場」とは、「着うた」や「携帯ゲーム」、「電子書籍」などのコンテンツ市場を指します。これらサービスは原則、各キャリアごとに提供しているサービスで、スマートフォン対応がされていないコンテンツばかりです。

とすれば、スマートフォン以外の「ガラケー」でもまだまだ成長している事に注目したいです。日本では、まだまだガラケー市場が熱いということになります。これから引続きスマートフォンの普及は加速されると予想されますが、これらガラケー向けコンテンツに満足をしている人が、SIMロック解除されたとしてもキャリア限定のサービスが利用できなくなるのであれば、機種交換するのは少し勇気が要ります。

逆に、モバイルコマースもあと少しで1兆円市場になります。

こちらに関しては、スマートフォン対応は急務だと考えています。

当然ながら、利用者の端末によって行動を制限してはいけませんし、確率論を上げる為にも、全ての端末に適応する必要があります。

これからも、様々なニュースが期待されるモバイル市場ですが、今のところ国内市場では「ガラケー」に軍配が上がっています。但し、スマートフォンの普及はとめることができません。

スマートフォン向けコンテンツは、情報設計の段階からPC用、携帯用と異なります。自社の魅力を引き出すためには様々なコンテンツをユーザーとして体験しておく事も肝心です。

 

【編集担当:山田】

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