ディレクション講座02【Webディレクター feat. マーケティング】
投稿者:Webマーケティング部
2009/05/27 23:31
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『何故、Webをディレクションするのでしょうか?』
ディレクターという言葉は昔からありましたが、それがWebに必要な要素となり、「Webディレクター」という概念が生まれたのは、それほど昔の話ではありません。
それは「Webマーケティング」と呼ばれる概念と密接に結びついています。
その話はまた次回に回すとして、その前提となる「マーケティング」について少し考えてみたいと思います。
もちろん、いつもどおり、私にはこの短い時間で「マーケティング論」を展開するつもりはありません。それは学ぶには本を買った方が早いはずですので。。。。
そもそも「マーケティング」とは何でしょうか。
俗に市場調査、と呼ばれたりはしますが、実は「マーケティング」に対する正確な日本語対応役というものはありません。
辞書などで調べると
「顧客ニーズを的確につかんで製品計画を立て、最も有利な販売経路を選ぶとともに、販売促進努力により、需要の増加と新たな市場開発を図る企業の諸活動」
などと書いてあります。
経済用語にありがちな説明としては間違ってはいないのでしょうが、なんとも表現が固くて、こんなにも小難しい言い回しをしなくても良いのでは?と思ってしまいますが、それだけ多くの内容を詰め込まなければ表現できない奥深さがある、ということでもあります。
とは言え、もっと簡単に言うことはできます。
「企業が売り上げを伸ばすために取り得る全ての活動」
それがマーケティングです。
行動としてわかりやすいところで言うと、「アンケート」でしょうか。そのまま、対象の趣味嗜好や考え方がわかります。それが商品・サービスに活かされます。当り前の話ですね。
もう少し踏み込みますと、以前ご紹介したこともある交通広告などは、販売戦略のプロモーション広告ではありますが、それを出した時期、場所によって売り上げの推移を図り、次回に活かされます。こういったものは、常に本番であり、テストでもある、広告そのものがマーケティング活動とミックスされている例になります。
重要なのは、決して一過性のものではない、という点です。
一口に「マーケティング」というと、何かこう、市場を調査してひとつの答えを得るための選択する大がかりな行動のように聞こえますが、実はそれはもっと地道で、もっと身近で、もっと蓄積されていくタイプのものです。
例えば、「国民白書」や「国勢調査」、私どもで言うと「インターネット白書」といった、統計学を基軸に行われ、年度ごとに構成されているようなものは、その時その時の事実を記すためだけに作られている訳ではありません。もちろん、それも重要なのですが、基本的に未来を予測するために蓄積されているデータです。それはサンプルが多ければ多いほど、精度を増します。
マーケティングの方法を決めるとき、その答えによって何がしたいのか、それが必要なのが「今」なのか、「1年後」なのか、「5年後」なのか、「半永久的に」なのか、そこがマーケティングの奥深さにつながります。
事実を知って、未来を予測するためにマーケティングするのですが、優れたマーケティングをするためには未来を予測しなければならないのです。
優れたマーケティングは、即効性があり、かつ永続性もあるものです。
つまり、世の中にある、ほぼ全ての行為が、マーケティングにつながっていると言っても過言ではないのです(いえ、ちょっと言いすぎました)
では、何故それが “WEBマーケティング” になったのでしょうか。
それは、Webそのものの特質であり、現実がそうさせたのだと言うことができます。
キーワードは、速度とコスト。
Webディレクターは、サイトを意味あるものにするために、ディレクションをします。企業サイトであれば、利益が出るように、サイトをディレクションしなければなりません。だから、企業が売り上げを伸ばすために取り得る全ての活動である「マーケティング」と出会うのに時間はかかりませんでした。そしてfeaturing(フィーチャリング)し始めたのも当然です。
Webディレクターは、マーケティングを最大の共演者に選び、サイトを設計するようになっていきます。そして「Webマーケティング」の世界は更なる広がりを見せていくことになります。
次回は、「Webマーケティング」が誕生した理由に迫ってみましょう。
【編集担当:吉田】