新型ブラウザ戦争は誰のため?

投稿者:Webマーケティング部

2011/05/25 15:34

この記事は約4分で読むことができます。

『 IE9、FF4、Chrome11 』

 

いきなり略語にしましたが、
皆様は、これがなんのことだかわかるでしょうか。

 

今日現在の、これから注目される

ブラウザの最新バージョンです。

 

正確に言うと、

Internet Explorer9

Firefox4

Google Chrome11

のことです。

 

ブラウザとは?

Webページを閲覧するためのアプリケーションソフト。インターネットからHTMLファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析して表示・再生する。
【参考:IT用語辞典 e-Words

要するにブラウザとは、Webサイトを見るモノです。

 

少し前にも、ブラウザのシェア率の話はしたと思いますが
(そして同じ説明をしましたが)、
その頃よりもまた時代は移り、
新しいブラウザが生まれ、それぞれのバージョンも更新されています。

 

少々落ち着いてきたかと思いきや、この3種のブラウザが三頭となり、
ここから丁々発止のシェア率の奪い合い、
いよいよ、

 

「第3次ブラウザ戦争」

 

が始まるような気配を感じている昨今。

 

まだまだInternet Explorerのシェア率が高く、
優勢なのは明白ですが、圧倒的ではなく、
最近のFFの速度アップや、
Chromeのアドオン(追加オプション機能)の性能などは飛躍的で、
ここから大逆転が起こるのか、楽しみは楽しみなのですが、
ちょっとした疑問もあります。

 

本当にそれ、ユーザーのためになるんだろうか・・・?

 

という疑問です。

 

私はもちろん、こういう業界に属していますので、
意図的に全てのブラウザを使用していますし、
仕事の効率化が図れることが多いので、
最新のバージョンが出るたびに、
その機能を確かめたり、アドオンを試したりしています。

 

しかし、です。

 

まともにアドオンを使いこなせたり、
機能を知り尽くして、状況によってブラウザを使い分けたりなんてことが、
果たしてそんなにも必要なのでしょうか。
第3次ブラウザ戦争が起こるかどうかなんて考えているのは業界人くらいで、
一般の方には、どうでもいいことです。

難しいことは考えず、日常的な操作で、
より快適に、
パソコン上でやりたいことが動作すれば、良いだけです。

 

多様性の到来を告げて、
オンデマンドな使い方や、一人が複数のブラウザを使い分けるような時代となり、
その中で各ブラウザがそれぞれの特徴を持つ。
ユーザー自身が使いやすいブラウザを選べる。

それは良いでしょう。

 

HTMLがついに、HTML5と進化し、以前のものと比べて、
動画やアニメーションなどを直接サイト上で扱えるようになるため、
それに対応を始めたブラウザでは、
よりそういったリッチコンテンツでの表現が可能になる。

それも良いでしょう。

 

それらはもちろん、歓迎すべきことなのですが、
その新機能がもたらす感動を享受するためには、
それなりのインフラ(設備)環境が必要なのも事実です。

パソコンそのもののスペックが変わらなければ、処理速度や画質は同じですし、
ネット回線の速度が変わらなければ、動画を流せる速度は変わらない訳です。

スマートフォンの台頭によって、事態はより複雑となり、
iphoneやAndroidに対応したスマートフォン版のブラウザも出ていますが、
通常の3G回線では満足にインターネットはできません。
そのために、新たにネット回線を契約する必要がある。。。。。

その費用を、みんながみんな、払えるとは限りません。
費用を賄えない人は、そもそも新しいものは享受できない、
その前提で、どんどん開発は進んでいくように見えます。

 

進歩することは、人間として正解ですし、
技術革新の世界で立ち止まることは許されないのですが、
闘いに身を投じていない人からすれば、
戦争なんかない方がいいに決まってます。

 

みんなが同じブラウザで、同じサイトの見え方で、
平和にインターネットができれば、
それが一番シアワセなんじゃなかろうか。。。

 

・・・とは言ってられないのがこの業界であり、
それこそが競争原理なのですが、
それでも、当初、インターネットの大義であった「世界をつなぐ力」は、
一部の人間にしか与えられないものでは決してなかったはずで、
戦争によって被害者が出ることがあるのだと、
心の何処かで考えながら、
開発者の方々には技術を進歩させて欲しいものです。

 

【編集担当:吉田】

Webマーケティング